倉澤の職場にも別れと出会いがありました。
四月から倉澤の労働生息地に配属されてきたSさん。日勤帯で仕事したり話したりするのは初めてでかなり倉澤より年上の方で、まぁぶっちゃけちゃうと別にどんな人だろうがどーでもいいと思っていたのであまり気にならなかったのですが…………昼休みに
凄まじい衝撃が駆け抜けました。倉澤「(映画は)この間蟲師とアンフェアは見に行ったんだけど」
Sさん「あー、蟲師見たいんですよね。どうでした?」
おっと? そっちに喰いつくんだ? 普通みんなアンフェアの方なのに、案外芸術系のモノに興味ある人なのかな?
倉澤「良かったんですけど(原作知らないと)ちょっと理解しづらいかも……原作知ってます?」
Sさん「原作4~5巻ぐらい持ってますよ」
おお……原作持ってたんだ?
倉澤「私もとりあえず全巻持ってるんですけど、まだ見てないんですよ~」
ぴろ姉さん「なんかここ(倉澤とSさん)の話が繋がり始めてるし」
Tさん(パンピー)「どーいうマンガ読むんですか?」
Sさん「ボーイズの……」
………………ボーイズ? オイオイオイ! ピンときちゃったんだけどまさかさぁ……でも普通に言う訳ないよ…………ね?
Sさん「あの……
ボーイズラブって言って(この辺から倉澤の意識は半分ぶっ飛んでたんですけどBLについて彼女なりに詳しく説明してたッポイです)∞~」
もう倉澤は笑顔を張り付かせたまま顔を伏せ言葉を失ってました。
その間Tさんの興味津々っぽい笑顔と、ぴろ姉さんの
めっさウケてる笑い声が目と耳に焼き付いてます。昼休み後も冷静を装って仕事を続け、帰り際駐車場までの短い道のりをSさんと二人きりになったので、自分も腐女子である事をカミングアウトし勇気を出して昼の事を話してみました。
倉澤「かなりビビりましたよ~。パンピー相手にあんなふっつーに言っちゃうなんて」
Sさん「私はたぶん倉澤さんは、オタクはオタクでも系統違くて引いてるんだと思ってました」
倉澤「いや……正直私の方がたぶん腐ってますよ」
あなたがたどたどしく説明しようとしてた事の意味や言葉(恐らく本人もあまり理解していない事全て)分かってましたし……。
倉澤「でもあれはちょっと…………」
Sさん「私は
あんまり気にしないんで聞かれればけっこう誰にでも話しちゃってますよ」
まぁ、正直引いてはいましたよ。だってTさんなんてパンピーだし、ぴろ姉さんは倉澤の発酵具合を知ってるけど、そんなの知りようがないじゃないですか?
ぶっちゃけ腐ってんのは同じ穴のムジナなんで、そこは良いんですよ。引いたは引いたけど、正直
パンピー相手にBLを詳しく説明出来ちゃうアナタにドン引きしてはいましたけどね…………。Sさんコミケとかでも買い専で行ったりしてて、色々お話できそうです。
でもいつ爆弾投下されるかも知れないという、底知れなさが拭いきれずどう接すれば良いか分からないのも確かです(汗)
世の中色んな人がいるもんだ…………。PR